石原刑事よ、永遠に
「劇場版」で最後の出演となり、「瞬間移動」では広島県警に異動、矢部にFAXを送っていた石原。
矢部の後ろで無邪気にはしゃぎ、「妖術使い」で髪が伸びるとキャラが変わり、標準語になり、矢部に反抗する一面も見せ、
誰もが認める“矢部の歴代部下No.1”となった。しかし、前原さん自身の意思により2003年を期に俳優としてその姿を見せる事はなかった。
時は流れ、2010年。TRICKは十周年を迎え、“十周年大感謝祭”と銘打ち、様々なサプライズが用意された。
そして、スピンオフドラマ『警部補 矢部謙三』の中で、
僅かの時間ではあるが、石原に似た風貌の男が画面に映り始め、“石原の”お面を被り、“石原の”声が聞こえるシーンが放送された。
ネットを始め、我々ファンは大騒ぎとなった。
「いくら何でも本人出演はないでしょ?」
「お面を被っていないのは、本人じゃないと思うけど、お面の方は…」
「耳の形は本人と同じみたいだけど…」
そして、遂に5月14日放送の最終話で、矢部&秋葉がいる部屋に石原が入って来た。
しかし、良く見ると“石原のお面”を被っている男なのである、
(やっぱり無理か…)
諦めかけたその時、
過去のシーンには存在しなかった石原のセリフ…。
(使い回しではないのか…、声だけ新たに録ったのか…、それでも凄い事だぞこれは…)
そう感心していた、まさにその時、
遂に、その“石原のお面”を被っている男が、お面を外した…、
下から現れたのは、お面と同じ“石原の顔”。
(いくつお面付けてんだよ…あれっ?待てよ!まさか!)
そう、遂に、石原本人登場!!!まさか、前原さんご本人が出演してくれるとは!!!
僅かの時間、我々は感動に包まれ、『警部補 矢部謙三』は終った…。
そして、その後の『TORIKU 警視庁第九取締室』にて、
秋葉の声でオープニングナレーション
「遂に今日、あの伝説の男が帰ってきた…」
秋葉が石原に“矢部と上手くやっていく方法”を教えて欲しいと言う。
石原が手振り身振りでアドバイスする。そして…、
秋葉
「先輩〜、そろそろ矢部さんの元に帰ってきて下さいよ、
3人で難事件なんか、スルっとスルーしちゃって、温泉巡りしましょうよ」
石原
「秋葉ちゃん、ワシはみんなの思い出ん中で、生きれればそれでええんじゃよ〜!
秋葉ちゃん、兄ィの頭んこと、ヨロシク頼んだけぇの〜!グッドラックじゃけぇ!」
秋葉
「天才だ〜!初代カムバーック!みんなの気持ちです、兄ィ〜」
最後に画面上に現れる、『石原刑事よ、永遠に』のテロップ…。
「秋葉ちゃん」と石原が後輩を呼ぶのは新鮮だった。だが何よりも、最後に秋葉が我々ファンのメッセージを“まさに”代弁している点に
注目して頂きたい。このサプライズは“トリック10周年ファン感謝祭”に最も相応しかった。
ファンを代表して、もう一度御礼を言いたい。ありがとうTRICKスタッフ、ありがとう前原さん、そして…ありがとう、石原!
〜石原刑事よ、永遠に〜